2019年4月24日Garmin Edge 530 / 830の情報が公開されました。おそらくサイクリングコンピューターとして多くのシェアをもつEdge 520の後継機、Edge 530。いったいどんな新機能が追加されたのでしょうか?
DC RAINMAKERのレビュー記事によるとかなり多くの新機能が追加され、改善点も多そうです。ローディーだけでなくMTBerにも多くの恩恵がありそうです。特に目を引いたのは下のコメントでした。
たいてい僕のレビューでは、マイナスなポイントにも触れるんだけど、530にはまったくそれが見当たらないよ。少なくともまだネガティブな点がないし、既存の機能が無くなったということもないしね。
見たい場所にとぶ
まずは前モデルとの違いを確認しよう
新機能がかなり追加されており、今回の530では、今までの510から520のアップデートとは桁外れの内容になっています。新しい機能の情報量が多いのでまずは前モデルとの違いを見ていきましょう。
Edge 530 vs. 520

Edge 530
Edge 530 | Edge 520 | |
サイズ | 50 x 82 x 20 mm | 49 x 73 x 21 mm |
重さ | 75.8g | 60g |
バッテリー | 20時間 | 15時間 |
解像度 | 246 x 322ピクセル | 200 x 265ピクセル |
ナビゲーション | 可能(ターンバイターン) | 簡易ナビ |
- 高速化したプロセッサー(メニューのレスポンスやナビゲーションの操作性がメチャクチャ向上している。)
- ディスプレイのサイズが13%アップ
- フルナビゲーション
- 15時間~20時間のバッテリーライフ(バッテリーセーブモードなら40時間運用も可能。)
- WiFi搭載
- Bluetooth Smartセンサー対応
Edge 830 vs. 820

Edge 830
Edge 830 | Edge 820 | |
サイズ | 50 x 82 x 20 mm | 49 x 73 x 21 mm |
重さ | 確認中 | 67.7g |
バッテリー | 20時間 | 15時間 |
解像度 | 246 x 322ピクセル | 200 x 265ピクセル |
BLEスマート | 対応 | 未対応 |
- 高速化したプロセッサー(メニューのレスポンスやナビゲーションの操作性がメチャクチャ向上している。)
- 13%ディスプレイのサイズがアップ(もともと520と820はディスプレイサイズが同じだった為)
- タッチスクリーンの操作性向上
- 15時間~20時間のバッテリーライフ(バッテリーセーブモードなら40時間運用も可能。)

プロセッサーが倍速くなってすごい!レスポンスが悪かったのは正直ストレスだったよー。

ConnectIQのアプリ重かったけど、それも改善されるのかなぁ。
改めて”ハチ”と”ゴ”の違いをおさらい
- タッチスクリーンの有無
- ナビゲーション時住所入力の有無
- POI表示なし(ホテル、コンビニ、病院など近隣のランドマークを検索する機能)
- 価格差はだいたい12,000円くらい(米国での販売価格差から予想)

タッチスクリーンはとくに必要ないし、いつもルートはよく下調べするから、そこまでナビゲーションもいらないかな。530にしよう。
おさえておくべき4つの新機能
それでは、530・830で追加された新機能。それらを簡単にリストでまとめてみました。個人的に気になるポイントは掘り下げていきます。
- ClimbPro(クライムプロ)
- Heat Acclimation(ガーミン独自のパフォーマンス、リカバリーの計算に気温・湿度を考慮する機能)
- Alitude Acclimation( ガーミン独自のパフォーマンス、リカバリーの計算に獲得標高を考慮する機能 )
- Training plan API support
- Hydration/Nutrition Smart alerts(ルートまたはコースを使用時に、自動的に適切な水分量、カロリー摂取量を教えてくれる機能)
- Bike Alarm Feature(カフェやトイレで自転車から離れているとき、Garminが動きを検知してアラームを鳴らす機能)
- Find My Edge(スマホとEdge本体を連携している状態で、急に接続を失った場合、自動でGPSで正確なロケーションを記録する)
- Mountain Bike Metrics(Grit、Flow、Jumpのデータを記録する機能)
- Trailforks(最新のトレイルのデータをマップ上に表示)
- ForkSight(トレイルのナビゲーション)
ClimbPro(クライムプロ)


ルート上の登りの要所になると表示される新機能がクライムプロです。登りながら自分がどの位置にいるのか、斜度はどのくらいなのか、残りの距離はどのくらいなのかを画像でみることができます

ヒルクライマーにとって大事なアップデートになるんじゃない?
ペーシングやアタックするのにビジュアルで登りを視ることができるのは、直感的でいいね!
でもどうやってルート上の登りを”登り”として認識して、ClimProに表示してくれるんだろう?
DC Rainmakerのレビュー記事によると下記のような判断基準があるらしい。
基準:3500スコア以上
登りのメートル距離(最低でも500m必要)X 斜度(最低平均3%必要)
- 距離:1,010メートル
- 平均勾配:6%
スコア:6,060(クライムプロ認識OK)
- 距離:504メートル
- 平均勾配:5%
スコア:2,520(クライムプロ認識NG)
ルートを作成するとき、いきなり定峰峠というのはバスにでも乗らない限りありえないので定峰峠を登る際はクライムプロ表示されるでしょう。
水分・栄養アラート

ロングライドのハンバーノック、真夏のライドの脱水症・熱中症の対策になりうる機能ですね。ライドに集中すると補給を疎かにしがちなことが多いです。適切なタイミングでどのくらい水分を摂ったほうがいいとか、何カロリー摂ればいいよとか教えてくれる、まさにパーソナルコーチです。

もともと距離か時間を設定して手動でアラートを出すことができたけど、今回はそれをさらに進化させた感じだね。
バイクアラート(盗難防止)

この機能は誰もがのぞんでたところです。サイクリングロードのちょっとしたトイレタイムやコンビニでの買い物時、鍵だけでは不安なときに欲しかったアラーム機能。内部の加速度センサーで動きを感知、アラームとスマホへの同時通知で何かあってもすぐに対処できそうです。

本体を盗まれないように頑丈なストラップを用意したほうがいいかなぁ。いざというときに追跡できるけどね。
Find my Edge

iPhoneやMacなどApple製品をつかっていれば、馴染みがあるFind my iPhone(iPhoneを探す)。まさにそのEdgeバージョンだと考えるとわかりやすいです。
おそらくスマホ内のGarminアプリがバックグランドでEdgeと連携しており、その接続がなんらかの理由で切れた場合、そのGPSコーディネーションをGarminアプリが即座に記録する仕組みだと思います。
- Edge本体をライド中に落としてしまい、さがしたいとき
- Edge本体が盗難にあってしまい、手がかりがほしいとき
MTB乗りのための新機能
マウンテンバイクをする方にとって、今回のアップデート Mountain Bike Metrics、Trailforks、 ForkSight は革新的なものになるのではないでしょうか?
山道のルート・地図、ナビゲーションの新機能はこれからMTBをはじめる人にとって大きく助けになるものだと感じてます。
ぼくはマウンテンバイクに乗ることがありませんので、どこまでアップデートの恩恵があるのか正直なところ、実感がありません。
ただ、このアップデートのおかげで、MTBにさらに興味をもったことは間違いありません。
まとめ
- プロセッサーのパワー増加による、レスポンスの改善
- 新機能(クライムプロ、水分栄養アラート、盗難防止アラーム)
- バッテリーのもちが良くなった